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予兆保全に向けた取組み 計画主導型設備管理からDX活用による予兆保全への進化

2026.10.15

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株式会社カネカ 高砂工業所
エンジニアリングセンター設備技術統括グループV&CA Processチームリーダー
平田 佑介

はじめに

 化学プラントにおいて、設備の安全・安定稼働は事業継続の根幹である。一方で、国内の生産現場では設備の高経年化、人材不足、技術伝承といった課題が年々大きくなっている。設備が長期間使用されるほど、劣化や摩耗に起因する故障リスクは高まり、従来の経験に頼った保全だけでは十分な対応が難しくなる。こうした環境下で安定操業を維持するためには、設備状態を正しく把握し、異常の兆候を早期に捉え、計画的に対応する保全体制が求められる。
 株式会社カネカ(以下、カネカ)では、これらの課題に対応するため、2013年から設備管理改革を進めてきた。改革の出発点となったのは、2012年に日本プラントメンテナンス協会による「保全水準評価」(以下、「MOSMS診断*1」)を受診したことである。この診断により、自社の設備管理状態を第三者の視点で客観的に把握し、設備管理の課題を明確にした。
 その後、従来の「トラブル復旧型保全」から、技術的根拠に基づく「計画主導型設備管理」へ転換を進めてきた。さらに近年では、IoTやAIを活用した予兆保全への発展を目指している。
 本稿では、カネカにおける設備管理改革の背景、計画主導型設備管理の確立、故障削減の成果、そして2030年の突発トラブルゼロ(計画外故障をゼロにするということ、以下同じ)に向けた予兆保全の取組みについて紹介する(図表-1)。

*1:MOSMS(Maintenance Optimum Strategic Management System:経営に資する戦略的保全マネジメントシステム)は公益社団法人日本プラントメンテナンス協会の登録商標です

図表-1 設備管理改革の歩み

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