設備管理・保全
注目記事
装置材料の損傷・劣化「べからず集」Vol.15
2025.11.05
常温程度の苛性ソーダは、炭素鋼に対して全面腐食性は小さいため、配管材料として一般的に炭素鋼が選択される。ただし、苛性ソーダは、その濃度によるが室温程度で凝固する可能がある。このため、炭素鋼製配管にスチームトレースが施工されることが多い。 配管内に苛性ソーダを連続的に流している場合は問題とならない場合が多いが、受入れ配管などで間欠的に苛性ソーダを流す場合や、苛性ソーダ流量の少ない小径配管などでスチームトレースを流した状態に放置すると、図1) に示すように配管の温度が炭素鋼で応力腐食割れの生ずる温度(約50℃)を超える可能性がある。その場合に、溶接部など残留応力が存在する部位で応力腐食割れが発生し、これが板厚を貫通し、苛性ソーダの漏洩に至る。
第8回 設備管理と潤滑管理
2025.11.10
RMFJ株式会社久藤 樹
第8回 力の釣合いと力の作用・反作用
2025.11.12
国立大学法人 九州工業大学支援研究員・客員教授堀田 源治
装置材料の損傷・劣化「べからず集」Vol.16
2025.11.19
ステンレス鋼などの金属材料を装置材料として採用する場合に、JIS等の規格成分を満たせば、規格内では同一の性能を示すと思われがちである。しかし、実際には、材料によって規格で規定されている成分の範囲が広く、その性能に大きな差のある場合がある。 例えば、最も標準的なステンレス鋼であるSUS304のJIS G 3459で規定されている炭素濃度は、0.03から0.08%である。 炭素濃度は、ステンレス鋼の代表的な耐食性の劣化現象である鋭敏化発生可能性に大きく影響する。ステンレス鋼に鋭敏化が発生すると、使用環境で粒界型応力腐食割れや粒界腐食が発生する。 鋭敏化発生範囲の炭素濃度依存性を時間と温度領域で図1) に示す。この図で色塗りした範囲が鋭敏化の発生する条件である。これより、JIS規格上限の0.08%炭素程度の材料では短時間の高温熱履歴で鋭敏化が発生するが、規格下限の0.03%炭素程度の材料では、鋭敏化が1時間以上程度とより長時間の熱履歴でないと発生しないことが明らかである。
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第9回 潤滑診断による状態監視
2025.12.03
装置材料の損傷・劣化「べからず集」Vol.17
2025.12.03
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装置材料の損傷・劣化「べからず集」Vol.16
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第8回 設備管理と潤滑管理
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装置材料の損傷・劣化「べからず集」Vol.15
2025.11.05
TPMとSCMの連携が生み出す「サステナブルサプライチェーン」#2
2025.10.29 無料会員
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2025.10.22 無料会員
「自主保全」のススメ~近年の自主保全の取組み例のご紹介~⑦
2025.10.22 無料会員