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種々の素材メーカから、新材料が化学会社やエンジニアリング会社に提案される。新材料は、特定の使用環境での高耐食性を示すとか、溶接施工性の改善など既存材料に比べて良好な特性がアピールされる。その新材料の導入メリットが期待される場合にプラント建設の際や、設備更新の際に採用が判断される。 新材料の採用を判断する場合に、その材料の耐食性、溶接性などの特性だけでなく、「市場性」を評価することが重要である。市場性とは、プラントで材料を使用続ける際に、継続的に少量でも調達ができること、納期が短期であることなどである。なぜなら装置材料は、使用中に部分的に損傷が生じて、緊急での補修や更新が必要となることがあり得るためである。そんな場合に必要量を短期で入手できないと、対象設備や場合によってはプラント全体の安定的な運転継続が不可能となることがあるためである。 実際に耐酸性が優れた新材料が上市され、それを主要な材料として採用しプラント建設を行った事例があった。運転開始後、数年を経た時点で新材料を採用した熱交換器の伝熱管に損傷が顕在化し、熱交換器の補修もしくは部分更新が必要となった。その時点でその材料の素材メーカに問い合わせたところ「当該の材料は定常的に製造しておらず、購入するには最低でも数十トン単位で、しかも半年以上の納期が必要」との回答であった。このため、そのプラントでは耐食性が劣るが調達可能な他の材料で、短寿命であることを前提に更新せざるを得なかった。 新材料の採用時点で、将来を含めたその材料の市場性を評価することは困難な場合もあるが、可能な範囲で市場性を確認し、新材料採用の妥当性を判断することが必要である。
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