
保温材下腐食の検査部位、外装板損傷状態の外面目視検査
のみで決めるべからず
炭素鋼の設備の保温材下腐食(Corrosion Under Insulation、CUIと略す)の管理は、高経年化したプラントおいて共通性が高く、かつ保安上重要な課題である。
CUIは、保温材を撤去しない状態、すなわち非破壊検査で高精度かつ経済的な検査方法がないのが実情で、保温材を剥離しての検査が一般的に行われている。そのため、対象となる設備が膨大であること、および足場の設置が必要となることもあり検査費用が多大なっているプラントが多い。
一方、CUIの発生の主な原因が、保温材外部からの雨水や冷水塔飛散水の保温材内部への浸入および保温材内部での滞留である。その外部水の浸入は、保温外装板やそのシール部の損傷や劣化に起因する場合が多い。
このため、CUI検査範囲を絞り込むために保温外装板やシール部の損傷・劣化を目視で検査し、それを基に検査部位を絞り込む手順が多く採用されている。
しかし、この検査部位の絞り込み方法は、水の浸入部の特定には有効であるが、CUI発生部の特定には十分でない。それは、配管について図11)に、塔について図2に示すように、外部水の浸入は、外装板の損傷・劣化部以外に浸入の避けられない部位があることと、および外装板が全く損傷・劣化を受けていなくても、他の部位で浸入した水が重力の影響で滞留する部位があるためである。これらを整理して表1に示す。
このため、外装板の損傷劣化部の目視検査だけに頼らず、図1および2に示す構造的特異部について優先して保温材剥離してのCUI検査を行う必要がある。
参考資料
1)外面腐食研究会編、「外面腐食対策ガイド」、(社)日本プラントメンテナンス協会、(2010)

図1 配管のCUIが発生し易い部位の模式図1)

図2 塔におけるCUIの発生し易い部位模式図
表1 CUIが発生しやすい部位

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