DX・デジタル
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第146回「シャッフルされた学生番号とハッシュ」
2025.05.01
大学では学生さんたちの情報管理に学生番号(または学籍番号など)という数値をつかいます。会社も社員の番号があるでしょうし、日本全体ではマイナンバーがあります。これらの番号は、何らかのルールに従って重複無く割り振られた番号です。氏名で区別しようとすると、どの漢字か(とくに同じ名字でも文字が多数ある場合など)などで照合の煩雑さがあるほか、漢字まで一致した同姓同名が区別できなくなります(実際に大学のクラスであったときには番号でしか区別できなかった)。また、数値には大小があるため、コンピュータ内での比較や参照などがしやすく、非常に便利です。 日常的に書類に「氏名」と「番号」を併記で書くことを求められますが、おそらく「番号」のほうが主で、処理をするときに番号をまず入力して、番号から検索された氏名と、記載の氏名が一致するかチェックします。氏名を書くのは番号を書き間違ったときの対策として、場合によっては本人が書いたことの筆跡の検証をするためです。重要度の高いものでは、本来必要な数値の他にもう一桁、何らかの計算で決まるようなチェック用の桁を用意して、ひとつの書き間違い、読み間違いくらいは検出できるようにします。 さて、学校における番号の設定には、しばしば五十音順が用いられます。私は小学校のときには誕生日順だったので常に最後だったのですが、付番根拠によってはそのような非公開属性が見えることがあります。本学も五十音順だったのですが、2年前からシャッフルされて、氏名と番号が一見するとランダムになりました。そのときは驚き抵抗を感じましたが、考えてみれば私は出席や提出物、成績の管理は番号で行い、氏名は上記の通りチェック用ですので、五十音順の必要はありませんでした。シャッフルすることにした理由はいくつか考えられるのですが、ひとつ便利なことに「佐藤班」の問題が消えました。 実験実習をする際に学科を数人単位の班に分けることがあります。われわれの作業効率を考えて、番号順に人数ずつ区切って行きますが、総勢100人もいると佐藤さんが数人いて、場合によってはほとんど佐藤さんという班ができます。下の名前で呼ぶか、「○○番の佐藤さん」と言わなければなりません。シャッフルされると、この問題はほぼ回避され、同じ名字の人が同じ班にいることは偶然になります。 似たような考え方は物品管理にも使われると聞きます。代表的な事例はピッキング作業をする場での並び順です。たとえば、ネジなどの部品を引出しにしまうときに、直感的には同じ規格で長さ順で並べたくなります。その場合、隣接する区画に見た目の似たものが並ぶことになり、取り出すときに良く見る必要があります。一方で、M3x10ネジとM6x20ボルトとM2ナットとM5ワッシャという組合わせであれば、仕切り無くまとめて入れられていたとしても、見ても手触りでも区別がつきます。もちろん、欲しいネジがその引出し、ということを特定できる何か手段が別に必要ですし、「近い何かを探したい」ときには逆にやりにくくなりますが、あえてバラバラにするとピッキングミスは減らせます。
DX時代におけるTPMの有効性―指標と事例から見るモノづくり 2/2回
2026.05.27
モノづくり大国としての地位を維持・強化するためには、生産性向上・品質改善・コスト低減を同時に達成し、さらにサステナビリティやサプライチェーンの強靭化にも取り組む必要があります。こうした複雑な課題に対して、全員参加型の生産保全手法「TPM(Total Productive Maintenance)」は長年にわたり有効なソリューションとして採用されてきました。近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)との融合により、TPMの成果が一段と飛躍しています。本稿では、日本プラントメンテナンス協会の約1,700社におよぶTPM優秀賞データや国内外の先進事例をもとに、DX時代のTPMの有効性と今後の展望を2回にわたって探ります。第2回では、TPMの強みをさらに加速させる「DXとTPMの融合」、すなわち「TPM DX」に焦点を当てます。第1回はコチラ
第159回「もたれかかる力 と すべる条件」
2026.06.05
「Proceedクラウド」による定期修繕業務の高度化(2025年度TPM優秀商品賞 開発賞受賞)
2026.06.01
株式会社東京ファクトリーは、2020年の創業以来、重工業・化学業界を中心に現場向けデジタルサービスを提供してきた。 このたび、TPM優秀商品賞を受賞した「Proceedクラウド」は、創業当初より顧客の声をもとに改善を重ね、現在では石油化学プラントをはじめとする大型プラントの定期修繕・日常保全業務で活用が広がっている。 「Proceedクラウド」は、現場で取得しながら十分に活用されていなかったデータを構造化・共有することで、生産性向上と持続的な競争力強化を実現するサービスである。とくに、写真をはじめとしたビジュアル情報や、現場の手帳等に残されている個人のメモのような定性的な情報は、定量情報と比較してもシステムでの取扱いが難しく、属人的に管理し続けている。 このような情報を有効に活用することで、現場の担当者や、熟練技術者の経験や判断に依存しがちな現場業務においても、データにもとづいた現場運営を実現し、生産性向上と技術伝承を両立することを目指している。