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目からウロコのスゴすぎ改善「第54回 全国設備管理強調月間 改善事例発表大会(関東地域)」開催レポート

2026.07.29

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 2026年6月25日(木)、東京都墨田区の曳舟文化センターにて、公益社団法人日本プラントメンテナンス協会主催の「第54回 全国設備管理強調月間 改善事例発表大会(関東地域)」が開催されました。

 本大会は、全国7地域で開催される発表大会の1つで、製造・保全の最前線で働く方々が改善事例を持ち寄り、業種の垣根を越えて学び合う相互研鑽の場となっています。

 当日は参加者同士の活発な意見交換も行われ、日本のモノづくりの未来を切り拓く、エネルギーに満ちた1日となりました。

多彩なテーマによる14の事例発表

 今回の関東地域大会では、10社から全14事例の発表が行われました。約150人の聴講者のもと、設備の管理基準見直しや信頼性向上、デジタル技術(DX)の活用、人材育成、そして安全確保に至るまで、多岐にわたる先進的な取組みが共有されました。

事例No. 発表企業名 テーマ
1 日産自動車 HEVモーター組立ライン 自主保全力向上によるコスト削減
2 ジヤトコ 繰り返し故障からの脱却!起振力テスター入力軸ベアリングユニット故障撲滅
3 レゾナック 樹脂原料乾燥系生菌対策
4 東レ 呼出削減による改善活動計画の実行性強化
5 JFEスチール 酸洗 塩酸回収 緊急炉修対策の軌跡
6 富士フイルムマテリアルマニュファクチャリング I‐NexT生産体制の構築で目指せ5%増産
7 ジヤトコ マグネシウム鋳造機 溶湯品質改善による給湯量安定化
8 SUBARU 廃棄塗料“ゼロ” ~その塗料、まだ働けます~
9 旭化成 浮島 完全無災害達成までの軌跡
10 日産自動車 プレス洗浄機 最適設定による星目発生率の低減
11 富士フイルムマテリアルマニュファクチャリング 印刷版加工故障削減活動
12 サントリープロダクツ ラベラートラブル対応アプリ開発
13 トーコン 映像エビデンスによる出荷証明
14 日産自動車 デジタル技術による予知保全の推進~センサーレスCBMによる予知保全活動~

発表者との交流会

 発表の終了後には、恒例の「発表者との交流会」が実施されました。発表者と聴講者が直接交流できるこの時間は、今回も非常に活気あるものとなりました。
 「あのトラブルをどう乗り越えたのか」「自社に導入する際の注意点は何か」など、成功談だけでなく泥臭い失敗談や本音ベースの質問が飛び交い、終了時間ギリギリまで熱心な対話が続いていました。
 また、この出会いをきっかけに企業間で工場見学を実施するなど、交流の場を超えたものとなっています。

表彰結果~栄えある受賞事例の紹介

 本大会では、厳正な審査により発表事例の中から「優秀改善賞」などの各賞を選出・表彰しました。以下に、優秀改善賞に選ばれた発表事例を紹介します。

酸洗 塩酸回収 緊急炉修対策の軌跡(JFEスチール)

 酸スプレーのノズル形状を変更することで、インペラーの付着物堆積を減少させました。さらに、付着物堆積ゼロを目指し、改善を再始動。各部署横断で新たな生産操業(運転)方法を開発し、付着物ゼロを達成した事例です。
 注目すべきは、付着部が減少したことに満足せず、付着物ゼロを目指した点です。「根本原因を解決できれば付着物はゼロになるはずだ」との考えのもと、改善を継続しました。
 改善の技術力はもちろんですが、根本原因は何か、と問い続けること自体が重要だと思わされました。

浮島 完全無災害 達成までの軌跡(旭化成)

 安全な職場づくりが課題となっていた川崎製造所 浮島工場。過去から当たり前と思われてきた作業を見直すことなどで、完全無災害を達成した事例です。
 異動で新たに加わったメンバーの、「現状はおかしい、みんなで変えよう!」の一言から、各作業の安全対策見直しが始まりました。とくに、60年間、熱水を使っていた作業を冷水でも作業できるように改善し、火傷のリスクを完全にゼロにするという大きな成果をあげました。
 過去から続く作業、慣習はなかなか改善のメスが入らないものです。改ためて作業の理屈、ルールを見直したという点がすばらしい事例でした。

デジタル技術による予知保全の推進~センサーレスCBMによる予知保全活動~(日産自動車)

 新たなセンサーを取り付けることなく、すでに取得できているサーボモータの電流値を分析することで、設備の異常兆候を早期に把握し、品質不良や停止時間の低減を実現した事例です。
 センサーを取り付ける場合と、既存の電流値を利用する場合を比較し、費用や水平展開の容易さから後者を選択しました。
 状態監視保全というとセンサーを付けて改善する、と思いがちですが、この事例はセンサーレスでそれを実現しており、既存の枠にとらわれないことの重要性を再認識させてくれました。

おわりに 

 製造業では生産性向上、人手不足や安全といったさまざまな経営・現場課題が存在します。今回の改善事例の発表・交流は、発表者、聴講者に良い刺激を与え、製造業をまた一歩前進させる、そんな大会となりました。

 とくに、優秀改善賞の事例は、根本原因の追究、古くからあるルールの見直しなど、既存の枠にとらわれず、本質を追求するものでした。理想はどうあるべきなのか、と考える力こそが改善の原動力であることを認識させられる発表でした。

 今後、関東地域を含む全7地域の「優秀改善賞」は、10月21日(名古屋)開催の「優秀改善事例全国大会」へと駒を進め、その中から「大会特別賞」が選出されます。

 ぜひ、全国大会で生の発表をお聞きください。

10月21日(名古屋)開催「優秀改善事例全国大会」 

★本記事についてのお問合わせはJIPM/企画管理・調査研究部(rd@jipm.or.jp)まで

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