日本プラントメンテナンス協会が実施した「2024年度メンテナンス実態調査」では、設備管理・保全の現場が直面する課題についても詳細に分析した。ここでは、報告書から「増加した課題」と「減少した課題」を中心に、現状の問題点と今後の方向性を整理する。

増加した課題 第1位 70.5% 「人材育成・確保の方法」
昨年度に比べ増加した設備管理・保全の課題を調査した結果、もっとも増加した課題は「人材育成・確保の方法」で、回答企業の70.5%が困難度が増したと回答している(図表-1)。背景にはベテランのリタイヤに伴う技能伝承の停滞や、若手技術者の確保難がある。人材不足は保全業務の高度化・効率化を妨げる大きなボトルネックとなっている。

図表-1 増加した課題
増加した課題 第2位 62.0% 「高経年設備対応」
次いで多かったのが「高経年設備対応」で62.0%が増加したと回答した(図表-1)。老朽化した設備は故障リスクを高め、保全コストの増大を招くことにつながる。そうした状況の中、更新投資の予算確保や優先順位付けが追い追い着つかず、計画的な改修・リプレースが困難な企業が少なくない。
「故障の再発・未然防止」は46.5%、「保全データの活用・分析」が42.6%、「稼働中設備データの活用」が24.8%と、故障予測やデータ活用への期待も増している(図表-1)。IoT・AIにより蓄積データを適切に分析し、故障の兆候を早期に検知する仕組みづくりが急務となっている。
減少した課題
一方、減少した課題としては「専門的な保全技能」(10.1%)や「海外生産対応」(9.3%)などが上位にあがっており、一部では対応が進み、相対的に優先度が下がっている項目も見られる(図表-2)。

図表-2 減少した課題
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