改善活動・からくり改善

注目記事

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からくり改善のための「機構学」入門 No.10 機構の解析(その1:GeoGebra入門)

2026.01.21

 唐突ではありますが、機構の解析や運動の可視化を行うことを目的として、 GeoGebraというソフトウエアを紹介します。 GeoGebraは、数学教育用として開発されたソフトウエアですが、図形を動かしながらインタラクティブに扱えるという特徴を持っており、リンク機構を直感的に理解するために大変適したツールです。 実は、プラントエンジニア誌で最初に連載を担当した「レオナルド・ダ・ヴィンチの手稿から」の第17回(2012年8月号)でGeoGebraを一度紹介しています。当時は、紙面の制約もあり、詳しい説明までは行えませんでしたが、四節回転連鎖の速度の解析が行えることを紹介しました。当時のGeoGebraは、PCへインストールする形態が主流でしたが、現在ではWebアプリ版として手軽に利用できるようになっています。また、印刷された冊子版から始まった本連載がWeb版へと形を変えて続いてきたことも含め、時代の変化をあらためて感じます。 さて今回は、 GeoGebraの基本的な使い方を解説するところから始めたいと思います。そして、その延長線上には、機構モデルの解析へと発展させることを目指したいと思っています。

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からくり改善のための「機構学」入門 No.4 てこクランク機構の成立条件(前編:条件式の導出)

2025.07.01

 第4回の記事を書くにあたって、本連載の第1回から第3回までを振り返ってみました。まず第1回では「てこクランク機構の復習」を行い、続く第2回では「構成するリンクの長さから揺動角度を求める方法」、そして、第3回目では「指定された揺動角度を得るために必要となるリンクの長さを求める方法」について計算手順の説明を行いました。以上の説明で、少々言い過ぎかもしれませんが、てこクランク機構の基本的な設計ができるようになりました。しかし、この振り返りをしてみて、何かが抜けている気がしました。そうです、そもそも論として、四節回転連鎖がてこクランク機構になる条件については、お話をしていませんでした。 そこで、今回は、四節回転連鎖の復習から始めて、四節回転連鎖がてこクランク機構となるためには、どのような条件が必要なのかを説明したいと思います。

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からくり改善のための「機構学」入門 No.9 往復スライダクランク機構(その3:実践編)

2025.12.10

 前回は、機構の機素の位置と時間の関係式を微分することで速度や加速度が求められることを説明しました。また、その前提となる微分演算を定義から丁寧に説明し、さらに、微分演算がコンピュータで自動的に処理できることも紹介しました。 ここで、前回、伝えそびれた大切な事があります。それは、「コンピュータで微分ができるようになったからといって、私たちが微分の理解を省略できるわけではない」ということです。これは、 3D CADを操作できても、設計の基礎的な原理を理解していなければ、良い設計ができないのと同じです。だからこそ、微分という基礎的な考え方をしっかりと身に着けておくことが大切だと思います。 さて今回は、これまでに導いた「クランクの角度とスライダの位置の関係」を実際に微分し、スライダの速度や加速度を求めてみます。さらに、それらの結果をもとに、機構の動きについて解析を行ってみたいと思います。

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からくり改善のための「機構学」入門 No.3 てこクランク機構の揺動角度(本編:応用問題)

2025.06.02

 前回は、てこクランク機構において、リンクの長さが決まっている場合に揺動角度を求める手順を説明しました。これは余弦定理を素直に適用することで揺動角を簡単に求めることができる基本問題でした。 今回は、からくり改善の現場で実際に生じるであろう実用的な問題として、指定された揺動角度となるようにリンクの長さを設計する応用問題に取り組んでみたいと思います。