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ものづくり屋視点による労働衛生の実践 No.10 メンタルヘルス問題の認識と向き合う活動―その1

2026.01.15

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メンタルヘルスの現状認識

これまで9回に渡って、主に物理・化学的な危険・有害要因から、働き手を守る活動について話を進めてきた。残念ながら否定的な結果として発生してしまった業務上疾病の全体像を図表―1に示す(2024年の実績)。総数は約2万6千人であった。新型コロナの罹患者数(約1万5千人)を除けば、10,963人を記録する。職域での新型コロナ罹患が、いまだに大きく影響しているのが実態であるが、これでもピーク時の2022年に比べれば1桁ほど低くなってはいる。
 図表―1のパレート図では、熱中症や化学物質を含むところまで、いずれもフィジカルな要因を”A-group(87%)”と表した。ダントツは負傷に起因する疾病の7,588件で(=ケガ起因なので安全に共通する課題)、そのうち8割(6,291件)は腰痛である。
 次いで作業態様起因、または働き方起因の疾病で件数の多いものを中心に”B-group”に区分したが、この最後にメンタルな要因である「強い心理的負荷を伴う業務による精神障害」が現れてくる。2025年の労働衛生週間に掲げられたスローガン「ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて ストレスチェック」2)が意味するところを思い出していただきたい(本連載No.6;2025年9月掲載)。

図表―1 「強い心理的負荷業務による精神障害」の発生数

 また、働き方に起因する疾患と障害で、着目すべき4分類の直近10年間の推移を図表―2に示す。「強い心理的負荷を伴う業務による精神障害」の増加率は2014年に比べ3.5倍(残念ながら堅調に増加)であり、他の分類に比べて増加率は頭抜けているのである。

図表―2 働き方に起因する着目すべき疾患と障害の推移

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