ヤマハ発動機株式会社 モノつくり人財戦略部 人財企画G 志村 文枝
クイーンズカンファレンスより
背景
企業において多様な人材を活用し、その能力を最大限に引き出すことは現代の重要な経営課題である。とくに日本社会では少子高齢化が進行し、生産年齢人口の減少が顕著であり、女性人材の活躍が強く期待されている。
当社でも、新入社員に占める女性比率は増加傾向にあり、23歳以下の女性比率は26%を超える一方で、全体の社員数に対しては9.1%にとどまり、生産現場全体への影響は限定的である。また、現在の主要な年齢層である41~50歳の女性比率は8.1%とさらに低く、2024年時点で社員の年齢分布は50歳前後がピークである。今後10年で、主要業務を担う層が定年を迎え始めることを踏まえると、現状の育成方法では生産体制の維持が困難となることが予測される(図表-1)。

図表-1 背景
さらに、2022年に当社に在籍する技能職社員2,718名を対象とした調査では、子育て・介護などのプライベートにおける制約の有無にかかわらず、昇給・昇格に性差があることがわかっている。生産現場に配属されている女性267名を対象とした社内調査では、女性社員の53%が「活躍したい、または活躍してもよい」と回答し、監督職層も女性活躍に期待を寄せているが、実際には十分に実現していない(図表-2)。このギャップを解消するためには、阻害要因の可視化と、具体的な活躍の道筋の提示が必要である。

図表-2 社内調査結果
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