せつびさんとカンリさんの「モノづくり品質の基本のキ」#2  なぜ、「コンプライアンス不正」は起こるの?

2025.05.15

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コンプライアンスとは?

カンリさん(以下)あっ、せつびさん、こんにちわ。今日、会社から「コンプライアンス研修」受講の案内が来ました。これ、なんの研修ですか?

せつびさん(以下):こんにちわ、カンリさん。「コンプライアンス研修」は、社員全員が必ず受講する大切な研修ですよ。

:そうなんですね。「コンプライアンス」ってよく聞きますが、どのようなことなんですか?

:「コンプライアンス」とは、一般的には「法令遵守」ということですが、法令のみならず、社内基準や社会的規範を含めたルールを守ることです。最近、多くの企業でコンプライアンス違反が発生しているため、当社でもそのようなことが発生しないように「コンプライアンス研修」に力を入れているのです。

:う~ん、まだよくわからないです。具体的に教えてください。

:具体的には、長時間労働やハラスメント、情報漏洩、商品の偽装、不正会計、補助金等の不正受給などをコンプライアンス違反というんだ。企業におけるコンプライアンスが重要視されるようになったのは、1990年代から相次いだ大規模な企業不祥事の発生と、近年のインターネットの普及が背景にあるんだよ。たとえば、紅麹サプリメントによる健康被害や「爪水虫薬」に致死量を超える睡眠薬の混入で亡くなった人がいたことは知っているかな?

:はい、知っています。

:飲食店に出される食品の製造プロセスで落下した食材を生産ラインに戻した動画が流出して、問題になったこともあったね。

:覚えています。

:自動車業界でも認証試験における不正が起こっている。最近では、テレビ局で起こったこともコンプライアンス違反が調査されているね。

:特定の業界で起こっているわけではないのですね。

:その通りなんだよ。

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