

長年にわたり自主保全を継続している企業においては、自主保全活動の進め方に工夫を重ねることで、その内容を進化&深化させています。前回に引き続き、近年の自主保全の取組み例を紹介します。
他の柱からの自主保全への支援と協力の体制
自主保全を効果的に進めていくには、オペレーターや製造部門が単独で行うのではなく、計画保全、個別改善、品質保全、教育訓練、安全衛生環境、初期管理などのTPMの各柱*が支援・協力することが必要です。
各柱が果たすべき役割や機能を明らかにし確実に実施することで、自主保全がより円滑かつ効果的に進むようになり、また設備の信頼性向上のみならず、製品の品質向上、職場の安全性向上、新製品の立上げ期間短縮などにつなげていくことをねらいます。
図表ー1では、たとえば、自主保全の第1ステップ(初期清掃)では、計画保全(柱)から、エフ取りの際の支援や、微欠陥等の理論的な教育を受けたり、個別改善(柱)から、ロスの考え方やロスの把握方法を学ぶなど、自主保全の各ステップで、各柱からどのような支援、指導などを受けるかが示されています。
*:「Plant Engineer Digital「TPM」とは?」参照 (「TPM」とは? – 公益社団法人 日本プラントメンテナンス協会)

図表ー1 自主保全ステップ別各柱の役割・機能(例)
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