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「自主保全」のススメ~自分の設備は自分で守る~⑤

2025.08.18

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製造現場が抱える課題と自主保全導入のメリット

自主保全は、製造現場が昨今抱えている課題に対し、効果的な解決策を提供します。

1. 人手不足への対応
・オペレーターのスキル向上:自主保全を通じてオペレーターが設備の日常点検や保全の一部を担うことで、知識やスキル
 が向上し、少人数でも効率的に作業を進めることができます
・作業の標準化:自主保全活動により、点検や保全の手順が標準化されるため、新しい従業員でも迅速に作業を習得できま
 す

2. 設備の経年劣化への対応
・強制劣化の防止:清掃や給油、増締めなどの基本的な保全活動を徹底することで、強制劣化を防ぎ、設備の寿命を延ばす
         ことができます。
・予防保全の強化:自主保全では、日常的な点検や清掃を通じて設備の状態を常に把握し、異常を早期に発見・対処するこ
         とで、経年劣化による故障を未然に防ぎます

3. 製造コストの増大への対応
・故障の減少:自主保全により、設備の故障が減少し、修理費用や生産停止による損失が削減されます
・生産性の向上:設備の安定稼働により、生産ラインの停止時間が短縮され、生産性が向上します。新規の設備導入や生産
 ラインの増設など、設備投資の抑制にもつながります

4. 環境負荷の低減
・効率的な資源利用:自主保全活動を通じて、設備の故障や不具合が減少することで、原材料費、エネルギー使用量、産業
 廃棄物などが削減され、環境負荷の低減に寄与します

 このように、自主保全は製造現場のさまざまな課題に対して効果的な解決策を提供し、製 造に関する生産性向上とコスト削減等に大きく貢献します。

近年の自主保全の取組み

 長年にわたり自主保全を継続している企業においては、自主保全活動の進め方に工夫を重ねることで、その内容を進化&深化させ、より大きな成果を上げるようになっています。 最近の取組みの内容例を以下のとおりご紹介します。

① 自主保全の長期的な取組み目標の設定
② 工場のビジョン、戦略方針を受けた成果指標の設定
③ 自主保全ステップ展開の繰り返しによる習熟
④ 他の柱からの自主保全への支援と協力の体制
⑤ 他部門業務の自主保全への業務移管
⑥ 成果指標のレベルアップ
⑦ 情報通信技術を活用した自主保全活動支援

次回は、これらの取組みの内容について、それぞれ詳しく説明します。

*日本プラントメンテナンス協会では、生産分野において日本最大級の資格である「自主保全士認定制度」を提供しており、過去に23万人を超える自主保全士が誕生しています。

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