熱中症対策が義務化、違反には罰則も
2025年6月1日より、改正労働安全衛生法に基づき、WBGT値28度以上または気温31度以上の環境での作業に対し、熱中症対策が義務化されました。
事業者は、①異常時の報告体制の整備、②冷却・医療対応の手順策定、③作業者への周知 を行う必要があります。違反した場合、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
WBGT値とは?
WBGT値(暑さ指数)とは、「Wet Bulb Globe Temperature(湿球黒球温度)」の略で、熱中症のリスクを評価するための国際的な指標です。単なる気温ではなく、「湿球温度(湿度の影響)」「黒球温度(日射・輻射熱の影響)」「乾球温度(通常の気温)」の3つの要素を組み合わせて算出、総合的に評価することで、「体がどれだけ熱ストレスを受けているか」を数値化ができます。たとえば、WBGT値が28℃を超えると「厳重警戒」とされ、熱中症のリスクが急激に高まるため、職場や運動現場では、WBGT値を基準に作業中止や休憩の判断を行う必要があります。